株式会社シーザートレーディング
TEL.042-480-2222 (営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12
AUTOMAKER | JAGUAR |
MODEL | E-Type-RORDSTER Sr.V |
YEAR | 1974 |
EXTERIOR | SABLE (サブレ) |
INTERIOR | BISCUIT・Leather (ビスケット・レザー) |
PRICE \¥ | ASK |
MILEAGE | 14.548マイル(23.276km) |
AMMENITIES | US並行(国内1996年 登録) 左ハンドル 水冷V型 12気筒 SOHC 5343cc 3速フロアAT 全長:483cm 全幅:169cm 全高:121cm 車輌重量:1550kg 装備: オートマ、パワステ、クーラー、 ・SUツイン・キャブに変更 ・ETC車載器 内外装機関共に超極上車! 車検:2020年 10月1日まで |
COMMENT | Eタイプ-ロードスター物語 1961年 3月14日 スポーツカーの歴史に新たな幕が開いた。 ジュネーブのモーターショーで 1台の新型モデルがデビュー。 後に「シリーズ1」と呼ばれる そのモデルこそジャガー「Eタイプ」 「マルコム・セイヤー」(C・Dタイプのデザイナー)デザインの 流れるようなボディフォルム、、見るも美しいアルミ・ヘッド持つ XKエンジン 3.8Lは最高速:240kmにも達し、それでいて、、 スペックに対し、安価。 Eタイプは、「ルマン24時間レース」で、1955.56.57年と連続優勝 した「Dタイプ」のノウハウを生かした市販モデル、話題にならない 方がおかしい。 ハリウッド・スターも 我先にと契約書にサインした。 ジュネーブ・・の段階で、ブリジット・バルドーの旦那「ジャック・ シャリアー」が購入し、 4月のニューヨーク・モーターショーには、フランク・シナトラが ブースにきて展示されていた2台の「Eタイプ」をよこせ という。 *予約殺到でお断りされたが、、 この車を選択し、誰より早く所有することこそ、スターである証とな った。 「スティーブ・マックイーン」「ディーン・マーティン」「ジャック・ レモン」、「チャールストン・ヘストン」などなど こぞって購入。 世界中のスポーツカーに影響を与えることになる「Eタイプ」伝説の 始まりである。 その後、「Eタイプ」は、進化していく。 1964年 排気量が、4235ccにUP(シリーズ1 4.2) 1967年 アメリカの排ガス規制に対応し、若干の変更 これが、 「シリーズ 1.5」 1968年 デザイン変更 「シリーズ 2」 1971年 エンジンが12気筒に 「シリーズ 3」 1971年11月 生産中止 詳しくは、「ウィキペディア」でも読んでいただくとして、、 今回は、当個体=「シリーズ・3」に話を絞ろう。 「Eタイプ」は現在、海外で価格高騰が続いている。 もちろん、一番人気=コレクターズ・アイテムは「シリーズ・1」だ。 それは、ひとえに、「カッコイイ」から(ボディ・デザインが)。 簡単に言ってしまえば、「シリーズ2」以降は、各ライト類の造作が でかくなるのが、かっこ悪い とされる。 ただし「実用度」となるとシリーズ中「3」がダントツの優位となる。 それは当然の話で、「進化」して 辿り着いた先、最終モデルなので あるから、当たり前といえば 当たり前。 一見、「シリーズ・3」は、「シリーズ・2」と似ているが、 ボンネットを開けずとも外見上で明確な違いが2つある。 「シリーズ3」は、 ・フェンダー4ケ所ともにフェンダー形状がフレア(張り出している) ・グリルにメッキのサッシ これで分かる。 細かい「違い」は、専門書を読んでいただくしかないほど多いが、 個人的に有益と思える「シリーズ・3」における変更点は、 ・パワステが 標準装備となった。 ・ロードスター・モデルに「AT」が選択できるようになった。 ・シートが新設計(変更)され、座り心地の向上・・ お蔭で 長距離ツーリングも楽に そしてなにより、 この12気筒エンジン ジャガーの伝説のレーシングカー「XJ13」に積まれた12気筒エンジ ン・ノウハウをフィールドバックして作られた、新設計エンジンで ある。 272馬力 最高速:227km これは、明らかに 厳しくなる排ガス規制を見越して「遠慮」させ た数値と言われている。 XKエンジンとは違い シリンダーブロックまで、アルミ製とし、 以前の直6エンジンより、僅かに39kgしか重くない、この「ほぼ」 アルミ製エンジンのポテンシャルは、こんなもんじゃない。 このエンジン、ドライバーのアクセル・ワーク次第で「豪快」にも 「優雅」にも乗ることができる。 そう、その「優雅」な部分だけ引き出して(デチェーン)作ったエン ジンを載せた車が、ディムラーの魔性の車「ダブル・シックス」だ。 92年に生産が中止した現在でも、根強いファンを持つ「ダブル・シッ クス」の魅力は、優雅なデザインと、優美な足回り(猫足)と、優雅な 12気筒エンジンの魅力に他ならない。 が、しかし、 この「Eタイプ」12気筒には、弱点があった。 それは、「キャブレター」 「ゼニス」175CDSE キャブが4基 *当US仕様の場合 ゼニス 175CD2SE 当時の人なら、慣れたもの ながら、現在では、頻繁に調整を要する このキャブを完璧に調整できる職人は少ない。 で、 当個体は、ロールス社も使い続けた世界の「SUツイン・キャブ」に 変更済み。 当個体の お話 1974年 ファイナル・イヤーモデル! USモデル 国内登録 1996年 国内3オーナー レストアされた個体ではない。 どこもかしこも素晴らしきコンディション! なんでも、この世にも奇妙な「サブレ」という変態的純正カラーのせい でアメリカのディーラーで長らく売れ残っていたらしい。 トリップメーター:14.548マイル = 23.276km! この手のジャガー専門店の大御所お二人が、「こりゃ実走だわ」という 私が診ても、実走だと思われる。 まさに 驚愕の1台! しかも、前オーナー様ご所有時代(2011年〜2018年)だけでも、 徹底的な整備が施され、「請求明細書」が どっちゃり残されている、 その総額:「7.806.597円」分 内容は、書き出しきれないほど多岐にわたり、 機関系一巡、「SUツイン」コンバージョンキット、ATも2017年に オーバーホール、マフラー交換、内装張り直しなどなど また、当個体は、弊社で昨年販売させていただいたばかりで、弊社 ファクトリーでも、燃料ポンプ交換などなど いつもの納車整備が 施されている。 =「シーザー認定号」! そんなわけで、当個体は、「ほぼ」即納車。*もう一度、一から点検。 本来、1974年モデルのUS仕様は、醜い巨大なオーバーライダー が付いているが、当個体は本国仕様の上品物に交換済み。 この「巨大なオーバーライバー」は、シリーズ3で、 1971年「小」。72〜73年「中」。73後期から74年「大」と徐々に 冗談のように大きくなる(US規制により)。 そして、その醜さが、「Eタイプ」を終わらせたのだ。 西海岸からEタイプを引っ張ってくるのは、サビやクサリが少ない という点において正解であるが、、とにかく、その酷いバンパーは、 見られたもんじゃない。 外装:「サブレ」 当時の純正カラー 「サブレ」は、あの「焼き菓子」のこと。 実に 美味しそうなカラーであるが、当時の人気はなかった。 このカラーは、英国人のセンスで理解できる色味であろう。 私クラスの変態になると ドストライクっ!カラーだが。 元色ではあるが、一度オールペイントされてるから、キレイ。 幌コンディションも◎ この「幌」は優れもので、ラッチ3箇所で頑丈に固定されている上、 一人で簡単に開閉できる。 とっさの雨でも へっちゃらさ。 内装:「ビスケット」レザー これも当時の純正カラー、あの「焼き菓子」ビスケット 内外装共に、洒落が効いてる。 内装は、前オーナーにより張替え済み(低走行ながら経年劣化有りで) で、キレイ。 ダッシュボードや計器類は、当時のオリジナルのまま。 ダッシュ上部左角に、経年劣化で10cmほど綻びがあるが、張り替え るのは、まだ惜しいレベル。 コクピットというに相応しい計器類、スイッチ類の壮観な並びは、 Eタイプ乗りの醍醐味である。 また、シリーズ3は、ホイールベースも伸ばしているので、シート後部 にある荷物BOXを含む空間も広い。 これも実用度という点において、実に有益だ。 機関的にも、前オーナー様と弊社ファクトリーにて整備済みであるから 極めて調子よい。 整備性、信頼性バツグンの「SUツイン・キャブ」、大型の電動ファン 2基も備え、オルタネーター近代物交換などなど、 オーバーヒートの心配は格段に解消されている。 そうなると、、あとは楽 「Eタイプ」の走りを思う存分堪能するのみ。 オートマ(ボルグワーナー3速)、パワステ、おまけに 効きの良い 「クーラー」付き。 Eタイプ・ロードスター シリーズV 生産台数 右ハンドル : 1735台 左ハンドル : 6250台 トータル:7985台 このうち、まだ多くの個体が愛好家によって現存可動している。 パーツ供給にも 「Eタイプ・パーツ専門店」が数社もあるほどだから 、生きているうちには困るまい。 今でも、一から新車を組み立てられるほどパーツは流通している。 この「パーツ入手で容易で安価」というのも「Eタイプ」人気の秘密。 走らせてみた: シート・ポジションも 座り心地も好い。 この快適な座り心地も「シリーズ3」の魅力の一つ。 身長:176cmの私が乗っても、狭いとは感じない。 セルを回す、3月の寒さ程度では、チョークは必要ない。 キュルキュ 名機が目を覚ます、、 静かだ。閑静な住宅街の深夜でも・・迷惑をかけない。 このエンジンの耐久性を疑っている方がいるが、それは間違いだ。 クランクシャフトは、「モリブデン鋼鍛造」更に「タフトライド加工」 を施す、などなど目に見えない箇所は、実に良心的で拘っている。 アクセルを深く踏み込む、、少し お尻が沈み、後輪に ぐっと力を 溜めた かと思うと、一気に加速していく、、思わず、、にやついて しまう、、まずい、。 加速感もトルク感も十分、、 ワイルドな「ダブルシックス」と いったところか、、 Eタイプ、と言うか、クラシックカー特有の緊張感も不安感も ない。 コーナーに、少し速めのスピードで突っ込んでみる。 「ネコ足」健在! バンザイ! 「インボード・ディスクブレーキ」が、ネコ足、ひとつの正体 当時のF1の技術から応用したものだが、リアのディスク・ブレーキに おける重いローターとキャリパーは、「デフ」のすぐ脇にある。 これにより、「バネ下重量」が劇的に軽くなる。*後ほど写真参 からの〜 フトントは、Wウィッシュボーン+縦置きトーションバー、 「シルーズ3」は、アッパー、リア・ウィッシュボーンとも傾斜角度 をつけて、アンチダイブ効果を増している。もち、ディスク・ブレーキ リアは、変形のWウィッシュボーン、贅沢にもダンパー付きコイル・ス プリングは、2本で、、、トレッド角の広い420G用ウィッシュボーン で安定感増し増し。 これらの相乗効果で生み出されるもの 「ネコ足」とは、しなやかな足回りのこと。 このシステムは、「DD6」にも引き継がれている。 病みつきになる乗り心地だ。 近年「英国クラシッカーで一番乗りたい車ランキング」で、 「Eタイプ」が1位に輝いた。 が、 乗ってみたい車・で終わってしまっては 何のための人生か、、 乗るしかない。 海外での「Eタイプ」価格高騰は、既に「シリーズ3」まで及んでいる 手の届く、常識的な価格で購入できるのは今しかないかもしれない。 さあ、 時計を外して 幌を開けて 走りだそう、、 そこには、あなたの知らない世界が待っている。 「ファイナル・イヤー・Eタイプ・ロードスター」 次の「物語」の章は、あなたがつくる、、。 と、その前に、怒涛の 写真 116枚を ご参考に、↓ |