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Rolls-Royce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

MG

 
  AUTO MAKER MG 
  MODEL YT
  YEAR 1948
  EXTERIOR ALMOND-GREEN


(アーモンド・グリーン)
  INTERIOR BEIGE-LEATHER 


(ベージュ・レザー)
  PRICE \ ASK
  MILEAGE 並行車につき不明
  AMMENITIES




本国仕様 右ハンドル




(国内・平成18年登録・その後 1オーナー )   






水冷直列4気筒 OHV 1250cc 4速MT 



馬力:54.4ps/5200rpm




全長:405cm


全幅:149cm


全高:150cm


重量:990kg


定員:4人




レストア済み個体!




・オールペイント済み



・内装総張替え済み



・幌 張替え済み



・機関整備済み(更に弊社納車点検・整備付き)




装備:



・大型電動ファン



・最新オルタネーター



・社外ヒーター装置










内外装極美、機関当社にて完全整備渡し、稀にみる超極上車!




車検:2年付き渡し

 
  COMMENT



MG・「YT ツアラー」






世界で最も有名なライト・ウエイトのスポーツカー メーカー「MG」



その「MG」の中でも異色中の異色、隠れた名車「YTツアラー」である。





このモデルは、「Y」シリーズに属する。




乱暴に説明するなら、「MG-TC」の4人乗り版で、中身は、後の新型モデル



「MG-TD」、という、好いとこどりの都合の良いモデル、、



1947年から販売されたMGの小型高級モデルであるが、まずは、このモデルの



説明に必要不可欠な「TC」と「TD」というモデル、そして、このモデルが



生まれた背景から物語を始めよう。










「T」シリーズは、1936年の「TA」から始まった。



直列4気筒 OHV 1292ccエンジン 小排気量ではあるが、車輌重量 



僅かに800kgのボディに積めば、必要にして十分な走りを見せた。



この「TA」は、人気を博し、1939年 「TB」に進化する。



「TB」は、外見上は「TA」と さほど変更はないものの、エンジンは変更



され、新型・小型軽量「XPAG」エンジン(1250cc)が積まれていた。



これにより、「TA」の50psから54psへ、



更に2速シンクロメッシュの採用などにより、扱いやすさは格段にUP。



大ヒットが期待されたモデルであったが、、、



第2次世界大戦・勃発 



翌年までの生産で終了し、生産台数は、「379台」にとどまった。



終戦直後、1945年9月




MGは、早くも 戦後初となるモデルを販売に こぎつける。



それが「MG・TC ミジェット」



ご想像のとおり、そんなに早く新型モデルを開発・販売できるはずはなく、



「TC」は事実上、戦前の「TB」に少々手を加えただけのモデルであったが



逆に戦前モデルのまま がウケ、主にカナダ、アメリカで大ヒット、多くが



輸出された。



「TC」は、1945年9月から 1949年11月まで生産され



総生産台数:「10.001台」



このうちの4割ほどが、北米に輸出されたようだ。






「TC」は、1950年1月 「TD」に進化する。



このモデルは、「TC」のクラシック・ボディを残しつつ、近代化に踏み出し



たモデルであった。




エンジンは、同じ1250ccながら、フロント・サスペンションには ダブル・



ウィッシュボーン+コイルを採用、、更に ラック&ピニオン化に伴い



19インチだったホイール(ワイヤースポーク)は15インチ・ホイールに。



ハンドルの切れの好さ、最小回転半径の大幅減少に貢献。





「TD」も北米で大ヒット、結果:1950年から53年の間に



「29.964台」も生産され、今度は、その8割ほどが北米に輸出された。





1953年10月:「TF」に進化



近代化は更に進みボディは、ぐっと低くなり、ヘッドライトもボディと一体化



一目で「TF」と判断できる「T」シリーズ最後のモデルとなる。詳細は割愛





1955年には完全な新型モデル「MG・A」が登場、「T」シリーズは終了



する。






さてっと、




これで、「TC」「TD」というモデルが ざっくりご理解いただけたはず、



「TF」になるとヘッドライトがボディ一体化するので、もはや近年モデル



別物。








では、「Y」シリーズとは、




「MG」が戦後 新たなマーケットに乗りだした新型モデル。



ファミリー層を狙った小型高級モデル。



それは、新設計された戦後初、英国でも初 という意欲作であった。




シャーシ&サスペンションの設計は、あの「MINI」の設計者として有名な




サー「アレック・イシゴニス」




シャーシは、BOX断面のラダー型で、




前輪独立懸架、




F:ダブル・ウイッシュボーン&コイル、




R:ハーフ・スプリング&油圧ダンパー、




「ラック&ピニオン」、




ブレーキはドラム式ながら油圧の「ロッキード」製、




ボディは剛性を考えたオール・スティール製、などなど




このスペックが、MG初、どころか英国でも初という最新鋭モデルであった。




そう、この中身を利用して作られた(シャーシ・サイズは違うが)のが、



後に(1950年)発売される 前述の「TD」である。





1947年5月 「Yタイプ・サルーン」4ドア・セダンが最初に登場する




これが、「MG−YA」セダン



前述の最新スペックにエンジンは、「TC」で定評の「XPAG」1250cc




このモデルは、面白いことに発売と同時に、各国のコーチビルダーにより




「オープンカー」に改造される例が多発する。




戦前から「4人乗りオープン・ツアラー」が好き・というファン層が存在して



いたのである。




そこで、MG本社も さっそく自社製「ツアラー」*MG流オープンカー



を作ることになる。



1948年 「MG−YT」ツアラー登場!



それが、当個体である。





「YT」も「TC」「TD」と同じく「XPAG」1250ccの4気筒、



しかも、「YA」セダンでは、SUツインがシングル化されていたため



54馬力から46馬力に落とされていたパワーはモデルの特性上、「ツイン」



にして、「TC」「TD」と同じ54馬力!



おまけに〜 中身は後から販売された「TD」スペックで。




そうか、「MG−TD」に先行して発売された「2ドア4座モデル」と考えた



方が正しいか、、。




全長は、405cm



「TD」より、30cmほど長く、



全幅は、149cm、3cmほどワイド、



全高は、150cm、15cmほど高い。



同時にシート位置も高いので、スポーツカーというより、やはりツアラー



家族で お出かけ用ツーリング・モデルだ。



で、トランク容量も広く、実用度も高い。



とはいえ、エンジンは、スポーツ・モデルと同じであるから高速ツアラーだ。




「小型高級」モデルということで、シートは本革張り、幌は脱着式の簡易な



物ではなく、頑丈なスチール製の骨組みを持ち4段に折りたためる本格派、



開閉は、一人で容易にできるが、そこそこの重量があり、オープン走行中でも



幌がバタつくことはない。




「MG」としては、自慢の傑作モデルであったが、



結果、このモデルは、満足がいくほど売れなかった。




理由は、生産コストが高く=販売価格も高い



ユーザーは、「高級車」を「MG」というメーカーに望んでいなかった、、。



さらに当時の お家事情、「MG」は、1935年、自動車メーカーの連合体



「ナッフィールド」グループに吸収されていた。



このグループは、「ライレー」「ウーズレイ」「モーリス」「MG」の4社



で構成されていた。



「MG」「Y」シリーズは、つまり、「MG」より格上の仲間メーカー・



モデルのライバル・モデルを作ってしまっていたのである。



そうして、まず、当「YT」の生産が1950年に中止される。



前述のとおり、その先進的スペックは、1950年「MD」に引き継がれるが、



それはつまり、これからは「MD」の生産に人員を集中したということ。



セダン・モデルの「YA」は、1951年少々進化した「YB」となるが、



それも、1953年には生産中止、、



その理由は、またもや お家事情、1952年「ナッフィールド」グループは、



「オースティン」と合併し、「BMC」グループとなるのだが、




この「オースティン」グループには、あの「ヴァンデンプラ」もいたのだ。




これで、構成メーカーは、6社、、




「MG」が担当すべきは、完全に「高級」部門ではなくなった。




「MG」セダンは、その後、新型モデル「MGマグネット」にバトンを譲り、



その後には、BMCグループの6社全員集合(バッチエンジニアリング)で、



あの「ADO16」を作ることになる。




「ADO16」における各メーカーの担当を見れば、「Y」の生産中止理由が



読み解ける。



・「ヴァンデンプラ」 :最高級車



・「ウーズレイ」   :高級車



・「ライレー」    :高級車



・「オースティン」  :大衆車



・「モーリス」    :大衆車




そして、「MG」は、スポーツ・モデル担当だ。







「Y」シリーズ生産台数




*「MG−YA」・1947年〜1951年:6120台



*「MG−YB」・1951年〜1953年:1301台



*「MG−YT」・1948年〜1950年:915台




トータル:8336台



これが、最新情報(ウィキペデアの877台は間違い)であるが、「Y」シリー



ズは、近年、英国を中心に再評価され、同時に、新たな研究も始まった。




例えば、「YT」の生産台数は、数年前には、877台とされていたが、



のちに、884台に訂正され、のちには904台に、最新研究で、「915台」に



なった。




「Y」シリーズ専門のオーナーズ・クラブは、英国はもちろん、各国にある



にはあるが、日本人で、僅か3年間しか生産されなかった 当「YT」を



知っている方は稀であろう。




だが、「YT」は当個体以外にも日本に僅かに住んでいて、MGクラブさんの



集まりなどで、時折見かけられる。







では、当個体の お話




1948年モデル 本国仕様 右ハンドル



国内 平成18年登録後 1オーナー。



前オーナー様は 生粋のエンスーさんだ。



自宅ガレージにて、数々の名車コレクションを拝見させていただいた。




そのどれもが、まるで新車のようにフル・レストアされているのには更に



驚いた。




当個体もまた、フル・レストアされている。




私が「レストア」という言葉の前に「フル」を付けるのは稀だ。



つまり、本当の意味で「フル・レストア」された個体など ほとんどない。



フル・するには莫大な予算が必要となる。



仮に予算があったとしても、正しくフル・レストアできる腕を持つ工場、職人



など まずいない。



フル・レストアとなると、まずは、ホワイト・ボディの状態までバラバラに、



シャーシ&ボディのクルマであるから、それも分離、下地を作ってから、塗装



エンジンはもとより、全ての機関系はオーバーホール もしくは新品パーツ



で組み直し、配線も新品コードで引き直し、内装は当然、全張替え、幌も



張替え、しかも、オリジナルに忠実でなければならない。



間違ったフル・レストア個体は、よく見かけるが、それは 意味がない。




この個体のフィニッシュは素晴らしい!



元々ベースが正しかったのも大きいであろうが、、



それを理解できる箇所が、ステアリングだ。




それは「YT」のオリジナル物ステアリング、ここだけはレストア(リペア)



していない。だから、グリップ部には、スレやキズがあるにはあるが、



これだけのコンディションで残されているは、ベース個体が◎だったことの



証であろう。



もちろん、この全体のフル・レストアが施されたのは、随分前のことであろう



が、それにしても美しい。



私は、この作業を行った「工場」へも お伺いした。



そこは、下町、、



まさか こんな場所に匠が住むとは、、というところだったが、工場に入って



またもや驚いた、、




まず、ハンマーが沢山ある。 巨大なものから小さいものまで、、英国かっ。




そして、臼のような丸太の台、叩いて なにかを作るようだ。



この手の工場は、昔の日本なら沢山あったろうが、今は、、まず見かけない。




ない物は作る という精神と、それを可能にする腕、、




ないので、作った というボディ下パネルなど(作品)を見せていただいたが



完璧、、すごい、、まさに「下町ロケット」級



この工場のメイン収入源は、当個体の前オーナー様コレクションのレストア



だったことは明白だった。



しかし、前オーナー様は、車に乗るには お年を召されすぎたようだ。




これほどの腕を持つ職人は貴重だ。。 




「ぜひ、うちの仕事を これからは 宜しく」と名刺交換させていただいた。







外装は:「アーモンド・グリーン」




塗装の腕も悪くない。前述の工場には塗装ブースもある。




手直しを要す箇所は見つからない。




幌も、まったくもってキレイ。



この幌の他、両サイドには、「サイド・カバー」が4枚・装着できる。



脱着は、モーガンと同じ、各2ケ所をボルトで。



幌を閉め、サイド・カバーも装着すれば、かなりの雨でも防げる。



装着時間も僅かであるから、出先で突然の雨 でも怖くない。







下回りも、ビックリするほどキレイ。



ガソリンタンクなんて、新品そのままだ。





内装は、「ベージュ」レザー。



この張替え仕事は仲間内の下請けさんの仕事だそうだ。



東京下町組合には、凄腕の人材が眠っている。



ウッド・パネルも、やたらとキレイだから、リペアしたのだろう。



このウッド・パネルは特筆もので、



全面ウッド張りの2シーターは戦後では「TC」の初期モデル(45’〜47’)



しかない。



コストダウンしたわけだが、「YT」が高級 の証。



惜しいのは、左のタコメーター(JAEGER)の文字盤に劣化が見られること



これは、うちで、リペアする。









走らせてみた:




もち、現在の気候、交通事情に合わせ、大型電動ファン増設やオルタネーター



近代化などの改良は行われている。




クーラーは付いていないが、室内足元中央に「ヒーター装置」が増設されて



いる。




セルは、パネル中央 黒いスイッチ、右から2つ目、このスイッチを



キーをONにしてから、引っ張る。クラシックだ。



キュルキュルキュル、ボっ、エンジンに火が入る。



左から2つ目のスイッチを引くと、それがチョークなのだが、この時期(5月



)必要なく、エンジンは掛かる。 整備性も問題なし。




1250ccのエンジン、温まるのに さほどの時間は要さない。



フロア4速MT



ローギヤ(シフトを前に押す)にいれ、クラッチをつなぐ、



MGというクルマは、元来乗りやすさが売りなのだが、このクルマもまた、



乗りやすい ったら ありゃしない。



クラッチも軽いし、ぜんぜんシビアなセッティングじゃないから、ぼーーと



していても普通に乗れる。



そして、流石に「XPAG」エンジン、十分に速い。




乗ってみると、確かに「TD」の4座版だ。



オープンにして試乗したが、爽快感がたまらない。



試乗は一人で乗り、乗りながら、右手でカメラを持ち、片手運転で、走行シー



ンを撮影した(ユーチューブUP済み)、、シフト・チェンジは、つまり



両手ばなしで、左手で行うわけだが、それでも、車はブレることなく安定した



走りを見せた。 これが、ラック&ピニオンの恩恵、、しかも、楽しい。



かなり優秀なモデルだ。





フロント・ウインドウは、前方に倒すこともできる。



そうすると、よりクラシックカー感が増して風情は好いが、、



替わりにゴーグルが必要となる。



油圧式ドラム・ブレーキも必要して十分な効き具合、、これほど安心して乗れ



るクラシックカーも少ない。



そして、この調子の良い状態から、売約後には、弊社自慢の「シーザー・



ファクトリー」熟練工が徹底 点検・整備とくる。




パネルの造作、配置は、「TD」ではなく、「TC」に似ている。




スピードメーターが右、タコメーターが左、中央の3つの計器は、



右から「燃料系」「電圧計」「オイル計」だ。




パネル下に3つのスイッチが増設されている。



右から「ウインカー」スイッチ(運転しながらの操作性が良い場所)



「ヒーター」のブロアモーター・スイッチ(ONにするとヴォオオオと暖かい



風を吹出す)、「電動ファン」手動スイッチ(夏になると最初から回して



おくのがクラシックカーの基本)。





公園の脇に停車して、遠めで眺めてみる。




実に 良い。



見れば見るほど、好きになる。



これは、飽きないクルマだ。






フロントバンパーの中央に、「ジャガー」マスコット、、



その下のプレートには、「1948 Tigress」



この意味は



まず、Tigressは、メス・ライオンという意味。




「MG・Tigress」というモデルは存在する。



ただし、1930年



MGのレース用マシンの名だ。




正式には、「MG・18/100 MrakV・Tigress」



6気筒、2.5Lの怪物チューニング・マシン、このクルマは出場予定のレース



規約に合わせ、2ドア・4座オープン(ツアラー)で作られた。



実際には、諸事情で、5台しか作られていないが、前オーナー、当「YT」を



Tigressの再来として気にいられていたようだ。



Tigressにもマスコットが同じような位置に付いていたが、あちらは、メス・



ライオンのマスコット、、ながら「ジャガー」のに極めて似ているのは、



間違いない。 あのメス・ライオン・マスコットは入手できまいし。





当「YT」のレストアに要した費用は、現在の販売価格を軽く上回る。




英国などでは、再評価により、価格高騰中、っても、良い個体自体を見つける



だけでも奇跡が必要、生産台数は、僅かに915台。



前オーナ様レストア時には、このモデル 今より もっとマイナーなモデル



だったわけだから、奇特としかいいようがない。感謝、感激。




MGの隠れた名車「YT」




知る人ぞ知る お宝である。




このクルマは、豊かな自然の中で走らせるのが似合う。





そう、彼女は、1948年の英国からタイムスリップしてきた純粋無垢な




英国レディなのだから、、。












まずは、写真74枚を ご参考に↓