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RollsRoyce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

ROLLSROYCEHEADLINE

PHANTOM Y

  MAKER ROLLSROYCE 
  MODEL PHANTOM Y 
  YEAR 1975'
  EXTERIOR BLACK


(ソリッド・ブラック)
  INTERIOR
MAGNOLIA・LEATHER  


(マグノリア・レザー)
  PRICE \ ASK 
  MILEAGE 47.290マイル (75.664km)
  AMMENITIES



本国仕様・右ハンドル





(国内登録:92年6月)





総アルミ合金 V8 OHV 6227cc  4速コラムAT 




全長:604cm


全幅:201cm


全高:173cm



車両重量:2760kg



定員: 8人






装備:





パワステ、パワーウインド、前後クーラー&ヒーター、



電動ガラス・パーテーション、Rセンターキャビネット、



ジャンプシートX2、ムートンマット一式、他 フル装備。





弊社にて、レストア済み!




・ 外装「オールペイント」済み!



・ 外装「メッキ類・再メッキ」



・ 内装「コノリー・レザー」のて総張替え



・ 内装「カーペット総張替え」



・ 内装「全ウッド・新品リペア」済み



・ 機関系「元・陛下のメカニック」整備済み



・ タイヤ・新品 交換済み








内外装機関共に新車同様!







車検:2020年 8月30日まで


 
  COMMENT

 
 世界一のボディ製作会社




「マリーナ・パークウォード」



  コーチビルドの傑作!




1975年「ファンタム6」







さあ、物語を始めよう、、










1925年発表の「ファンタム1」から続く、ロールス・ロイス頂点モデル・・つまりは、



世界の自動車の頂点モデルに君臨する「ファンタム」の6代目である。



弊社にも頻繁に入庫するモデルではないので、今回は、戦後の「ファンタム」の歴史



から、簡単に、ご解説したい。




第2次大戦後、ロールス社が「クルー」工場で再開、生産・販売を始めたのは、194



6年からのことである。



当初、ベントレー「マーク6」とロールスロイス「シルバーレース」の販売でスタート



していたものの、ロールス社としては、戦前の「格」を取り戻すため、頂点モデル



「ファンタム」をも復活させる必要があった。




そこで、1950年に登場したのが「ファンタム4」であるが、このモデル(直8気筒



エンジンを積む)は、王族、皇族にしか販売されず、一般人への販売は皆無



(丁重にお断り)、1950年から56年の7年間に、僅か「18台」しか生産・販売



されていない。



詳しくは割愛させて頂くが、要は「ファンタム」と名の付くモデルは、「そういう車」



ってこと、、。




「格」を取り戻したロールス社が次ぎに発表した「ファンタム」が、



アルミ合金製・新設計・V8エンジンを積む、ファンタム5。



登場は、1959年のこと、、同じエンジンを積む、クラウド2(ベントレーS2)と同時



に発表された。




「ファンタム」のボディはロールス社の自社製(スタンダード・モデル)ではなく、



全て、社外の「コーチビルダー」によるハンドメイドで製作される。



「ファンタム5」は、トータル「516台」が10年間で生産(オーダー)された。





そして1968年、



エンジンが、「シルバークラウド」から「シルバーシャドウ」用ヘッドに改良・出力



UPされたV8・エンジンとなり、「ファンタム6」に進化する。



当初の「ファンタム6」は、エンジンの他、エアコンが前後独立式(分割式)となった



こと以外、機関的には、「ファンタム5」と さほど変わりがなかったが、、、



今となっては、ファンタム6を自ら運転したいオーナーも増えているため、この前後独



立式エアコンは大いに有りがたい装備となっている。




「ファンタム6」のボディ作りは、伝統技巧そのまま・・・



木骨に合わせ(形状の確認のため)、アルミをイングッシュホイールで曲げ、数十種の



トンカチで叩いて成形し、張り合わせて、溶接、サンダーとヤスリで丹念に溶接部を



削り、、さらに液体ハンダやパテで完全に平らに、、、気の遠くなるような工程で、



ボディを作る。



しかも、精密機械のごとく・の精度でだ。



ドア開閉時のボディとドアの隙間は、人の「爪」が当たる、、が、新聞紙なら当たら



ない。




ファンタムの精度は、現在のモデルでさえ、超えられるものではない。



因みに最後に納車された「ファンタム6」は、1990年式のシリアルナンバーを持つ



が、車が完成・納車されたのは2年後の1992年のこと・・・2年もかかっている。




*本当の意味でのファイナル・シリアルを持つ最後のファンタム6は「ランドレット」



 で、ロールス社自社保有の非売品とされたが、後にロールス社の経済的理由から、


 
 ブルネイの国王に、こっそり転売された。その額は、約3億円であったと云われる。






ファンタム6は、大きく分けて3度のマイナーチェンジ(改良)が行なわれた。



まず、1972年、ヨーロッパの安全基準(クラッシュテスト)をクリアするため、当初



、観音開きであったドアが通常のドア開きとなる・・観音開きドアのモデルを前期型と



しよう。




ついで、この安全基準を満たした「ヨーロピアン・セーフティ・スタンダード」と呼ば



れるモデルを中期型。





後期型は、ロールス製(GM改)の4速ATからGM400の3速ATに



エンジンが6230ccから「シルバー・シャドウ2」の6750ccに、、



ブレーキ・システム等にも大幅改良(クラウド式のメカニカル・サーボからシャドウ



式の油圧に)がもたらされた後のモデル。




最初の1号車は1978年3月・エリザベス女王に納車された「Oil Barrel」の



コードネームで有名な1台。一般には、1979年4月以降、納車が始まる。



この後期型は、「PY-40」モデルと呼ばれる。








生産台数内訳は、



1966年:プロトタイプ      1台



前期型:1968年〜1972年   131台



中期型:1973年〜1978年   175台



後期型:1979年〜1990年    67台   






     トータル:374台










次に、ボディデザイン別の生産台数内訳、





1. マリーナ・パークウォード・リムジン   347台


2. マリーナ・パークウォード・サルーン    2台(ディヴィジョン無し)


3. マリーナ・パークウォード・防弾リムジン  5台


4. マリーナ・パークウォード・ランドレット  12台


5. Frua(スイスのコーチビルダー)     2台


6. 霊柩車                   6台



で、トータル「374台」。当個体は、上記、1.に含まれる。





*別説



ロールス・ロイス社の広報誌(Queste)の中では、「6」の生産台数を


「366台」としているが、これは、上記、5.と6.の8台を含まない台数のことだと思わ


れる。



ファンタム5の時代に活躍した御三家コーチビルダーの1社「ジェームス・ヤング」は


、1968年前期をもって活動を休止したため、ファンタム6は1台も作れていない。



「HJマリナー」と「パークウォード」は、ロールス社の資本の下、1962年に完全



に合併されたため、ファンタム6は上記の通り、事実上 1社独占によって生産された



モデルである。



まあ、イギリスのトップ・頂点コーチビルダーが手がけたモデルであるから



間違いがない。





しかし、、なぜ「ファンタム6」は1968年から1990年の22年間もの間に僅か



「374台」しか生産されていないのだろうか、、。



「ファンタム5」は10年間に「516台」、、、いくつか理由が考えられる。






その1、



今も昔も最大のマーケットであるアメリカへの輸出が1972年以降、できなくなった


こと・・が最大の理由であろう。



1971年・突如厳しくなったアメリカの安全基準法規自体を改造なくして、クリア


することができなかったのである。



今回「ファンタム6」の、どの部分が、安全基準に、引っかかったのか、アメリカの


陸運局の資料を調べてみた・・・驚くことに、それは実に、28項目にも及ぶ部分


であった。



28項目全てを検証してみたが、実に くだらない点ばかりだ・・・



例えば、乗員保護インテリア、ハンドルの素材、ガラスの素材、ボンネット・ラッチの


構造、シートベルト形状、バックミラー、サイドマーカー、ワイパーなどなど、、、


ファンタムほど頑丈で死なない車はないのに、、、あきれる。



更に、多少・無粋になるのを覚悟し、ファンタム6を改造すれば安全基準を満たすこと


は可能であったと思われる・・・しかし、ロールス社は、それを好しとはせず、アメリ


カの「6」におけるマーケットから手を引く・・・男前!





どの道、1974年以降には、「マイル・バンパー」規制が追加されるから、ファンタ


ム6の完成されたボディに、巨大なウレタン・バンパーを取り付ける気はなかったであ


ろうが、、。



*で、ファンタム6は1972年以降アメリカへは輸出されていないが、例外が2台だ

 
 けある。



1972年にニューヨークのイギリス大使館が1台。


1977年に、特別に政府の許可をとった「ビル・ハーラー」氏が博物館に入れるため


に1台、、


これが有名な「ハーラー・コレクション」の内の1台となる。







その2、



「ジェームスヤング」が参加していないため、ボディデザインに選択枝がなく、1度、



購入されたオーナーが同じデザインの車を買い直すことが少なかった。



車は長持ちするし、、。





その3.



あまりにも高額な車となってしまった。



最終、1億円以上の販売価格となり、世界一高額な車となってしまう。



ファンタム6は100%受注生産で、ディーラーのショールームに並んでいるわけ



ではない。



オーナー自ら、自分の好みの仕様でオーダーする車である。



*私の知るかぎりで(国内)、もっとも高額であったのは、1989年ごろ目黒通りの


某車屋さんに展示されていた「ファンタム6」新古車(1988年式)で、2億5千万


円のプライス。この車は、後に弊社で仕入れたが、結局、スイスの業者が買っていった


ため、もう日本には住んでいない。




上記の理由で、わずか
「374台」の生産にとどまった「ファンタム6」であるが




では、「ファンタム6」が正規に新車で輸出された国別台数を・・多い順に7位まで、




1位:イギリス    221台


2位:香港       24台


3位:日本       19台


4位:サウジアラビア 14台


5位:フランス     11台


6位:スイス      9台


7位:イタリア     7台




*「DALTON WATSON」の専門書によれば、「ファンタム6」は、新車で



1台もアメリカへは納車されていないことになっている。(実際は、前述の2台)



そういえば、アメリカ映画に登場する「ファンタム」らしきモデルは、全て「5」だ。



映画「リッチー&リッチー」とかも。

 


日本が、たった「19台」で、3位に入っているのが興味深い。



マーケット的に分類すると、本国UKの221台、アジア全域で60台、ヨーロッパで



43台、中東27台、アフリカ、10台、、他16台となる。



基本的に石油などの天然資源が採れる国の国王クラスは、ほぼ全員ファンタム6を購入



している。



英国通の日本の皇室も1973年式とおぼしき 黒塗りの「ファンタム6」を購入し、



御料車としていた。



と、「小林章太郎」先生も記述されていたが、



これは、近年の私調べで、間違いであることが判明。



小林先生が間違われた理由も分かった。




長い間、「陛下のファンタム6」の「シリアルナンバー」とされていた数字が、そもそ



も間違っていたのだ。



そのシリアルは、存在し、確かに、1973年式のディーラー物「6」であるが、



これは、某宗教法人様の所有個体で、教祖様と いっしょに埋葬されたので、



この個体は、もう無い。




答えは、海外の翻訳家が、「教祖」様を「国王」と勘違いする英文に訳してしまった



せい。






「陛下のファンタム」は、2台あり、実は、2台共に「6」ではなく「5」だった。




1台目: 1961年 VIN: 5LBV91  「ファンタム5」 2つ目




2台目: 1963年 VIN: 5LVA27  「ファンタム5」 4つ目




この2台は、ボディデザインが、異なる。



1台目は、ボディデザインナンバー 「980」



2台目は、            「2003」




双方とも「MPW」の作品であるは、「980」は、ヘッドライトが、2つ、



「2003」は、4つ目、、つまりは、のちの「6」のデザインと同じなのである。



それで、見た目は、「6」。 これも、間違った理由の一つ。



*1962年11月にデザインが変更された。










当個体の お話





1975年モデル 本国仕様 右ハンドル



ファースト・オーナーは、某国のプリンス



元来が、そういう方が乗るクルマなので、驚くことでもないし、プレミアムも付かない



だが、「同じ待遇」を体験できるのは、ちょいと、いや、だいぶ、うれしい。




国内初登録は、1992年6月



世界一金使いの荒かったバブル景気の終わりごろ、ジャパニーズマネーにものを



言わせ、輸入してきた1台。



前述のとおり、「ファンタム6」のディーラー物は「19台」しかないが、バブルのころ



には、おそらく、プラス・30台ほどの「6」が、海外から移住してきた。



私調べで、「22台」は確実移住。



保有台数2位だった「香港」から移住してきた個体もあり、1992年の時点では、



確実に、「6」保有台数は、世界2位になっていた。



だが、バブル崩壊後、海外に戻っていく個体、続出。



もはや、この日本に何台の「6」が住んでいるのかは不明。




当個体、国内2オーナー後、2010年、弊社入庫。



私が仕入れるくらいだから、よほど の個体ということ。



トリップメーターは、「47.290マイル」= 75.664kmを差す、



並行車の場合、不明が正解なのだが、この個体の場合、



これが、おそらく実走であろう。



「ファンタム6」は、日常の足で扱うクルマではないから、



これでも、むしろ、走っている方だ。






眺めている内に、、つい、魔が差した、、もっと、、



それから、ずーーーーーーーと、レストアしていた。



完成したのは、8年後、2018年、この個体は、レストア途中で「売約」



いただいていたので、HPにUPされることもなく、そのまま、ご納車。



もちろん、8年間、毎日、レストア作業を進めていたわけでなく、パーツ待ち



時間などで、やたらと作業中断された結果だ。






・ 外装「オールペイント」済み!



・ 外装「メッキ類・再メッキ」窓枠サッシまで



・ 内装「コノリー・レザー」のて総張替え



・ 内装「カーペット総張替え」



・ 内装「全ウッド・新品リペア」済み



・ 機関系「元・陛下のメカニック」整備済み



・ タイヤ・新品 交換済み





この作業の全ては、「日本一の職人」が担当している。




・「塗装」は、弊社・塗装ファクトリー職人 :ロールス塗らせたら日本一



・「メッキ」は、ロールス級メッキなら、ここしかない って、日本一のメッキ屋



 因みに、窓枠メッキは、脱着も難しく、難易度も費用もMAX!



 当個体に要したメッキ費用だけで、高級車が買える。



・「内装張替え」は、もう30年来のお付き合い、日本一の職人(1名のみ)



・「ウッド」は、親父さんの代からお付き合い、若き二代目、日本一の腕



・「整備」を担当したのは、「元・陛下のメカニック」

 
  
 この師匠が、実際に「陛下のファンタム5」の整備を担当していた。


 
 = この「6」は、「陛下と同じ待遇」整備を施している。


  
 さらに、ご納車前には、もう一度、一から師匠に整備を施してもらう。




・この個体に使われた「革」は、日本一の じゃなくて「世界一」の だ。



 「コノリー・ブラザー商会」は、2003年に「自動車用・革・事業」から撤退


  
 したのち、その権利を、英国の1社とオーストラリアの1社に譲り渡した。



  
 この「6」は、その英国の1社から、取り寄せた。

 
  
 もち、「ファンタム用」に見合う「コノリー」を数十枚、、


  
 国産レザーの数倍、べらぼうに高額なのは、しょうがない。





そんなわけで、当「6」は、日本が誇る匠の集団が作り上げた「作品」。



1990年に途絶えた伝説の名車「ファンタム6」を新車から堪能できる と



思っていただいて良い。




これ以上の 幸福は、想像ができない。








では、下記より↓写真
「118枚」と共に、更に詳しく!




 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
  


外装は、ソリッドの「ブラック」







これが、「ロールス鏡面仕上げ」だっ!



塗装面に 手をかざせば.、指の指紋まで、はっきり映る。




「6」は、総アルミ・ボディであるから、本来、下地アルミは凸凹している。



それを、いい塩梅まで、パテで成形して「面」を出す。



この下地作業も、熟練工の技、



「下地屋」と「塗装屋」は、水と油、まったく、仕事に接点がないほど異なる。



だから、塗装工場には、最低、2名の「匠」が必要となる。



この2名が揃っている塗装工場は、聞いたことがないほど稀。



この塗装とて、そろそろ、最初の「再磨き」を施す時期がきている。



下地のパテが浮いてくるのだ。



だから、その面は、「磨いて消す」作業を施す。 通常、塗り終えて、1年先くらいに。



今回は、売約したら、最終作業として、磨く ことにする。で、今より光る。






巨大なパルテノン・グリルは、見るものを圧倒する・・・そして、その上に鎮座する



「フライング・レディ」マスコット、、



著名彫刻家チャールズ・サイクス作・作品名「スピリット・オブ・エクスタシー」、、



グリルも職人さんによるハンドメイド物で、ファンタムならではのエッジの 鋭い尖り具合がシビレル、、



この「6」グリルの縦横比こそ、戦後ロールスの中では最も美しいと思われる、、



これだけ見ているだけでも飽きることはない。



全長:604cm


全幅:201cm


全高:173cm (注:高さは、履いているタイヤにより異なる、今は、175cmか)




現行モデルのNEWファンタム(BMW製)は、ショートボディで、577cmX202cmX164.5cm、



ロングホイールのEWBで、599.9cmX202cmX164.5cm。



全長、全幅は、ほとんどEWBと変わりないが、注目すべきは、全高、10cmも「6」の方が高い!



当時は、正装時ハットをかぶっていたため、、ハットをかぶったままでも乗り降りするなら、この高さが



必要となる。




更に、NEW「ファンタム」新車価格:




ロングで、6670万円(消費税込み)、だが、ノンオプションでも諸経費入れれば、7000万円ほど



ショートでも、5570万円、諸経費込みなら、ノンオプションでも、6000万円ほど。




当個体の数倍のお値段。



どちらに、本当の価値があり、どちらが、後世に残すべきクルマであるか?



ノーコメントとしておこう。





 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
  
 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   


内装:「マグノリア」レザー






新品「コノリーを継ぐレザー」で総張替え後、ほとんど乗っていないので、新車同様!



当然、オリジナルに忠実に、、これ 神業。



私が尊敬する内装職人さん、職人歴は、50年を超える方であるが、その経験値を持ってしても、



「ファンタム6」の内装張りにおける難易度は、異次元の世界 だという。



過去に他職人で総張替え済みの「6」個体は、数台見たが、どれも、私を納得させるレベルではなかった。



到底「MPW職人」には、ほど遠い出来 であった。



で、この個体を依頼するときから、「後世に残る作品」レベルで と依頼し、何度もオリジナル



「ファンタム6」を診ていただいた上で作業開始。



作業途中でも、何度も難題技術に直面し、そのたび、オリジナルを外して技術確認しながらの作業。



この個体には、「ファンタム6」の技術は全て 習得。



ただ、その職人さん、あと僅かで、引退予定。 私が、引き延ばし中~。



ここまで大作業の「作品」は、これが最後になる可能性もある。








結果







圧巻!




これぞ、「MPW・職人レベル」!



「革」の「質感」っ!




コーナー部分の しわ のなさ加減ときたら、しびれる技術だ。 よっ 人間国宝!





オリジナル同様であるから、このコノリーレザーの張り方を見ていただきたい。



フロントシート座面も、リア・シート廻りも、1枚革で、とくる。



今後、こんな贅沢なクルマが作られることは、材料がないのだから、ありえない。





「ウッド」も、使われている膨大な量(窓枠までウッドだし)、全て「新品リペア」した。



ウッド自体は、当時のオリジナルであるが、表面のクリアを地道にペーパーヤスリで削り



(何度も番手を替えながら)、完全にウッド面を出し、それを磨く、その上から、また、クリアを



何層にも吹いていく。 私にはできない、気が遠くなるほどの細かい作業。




このウッド職人も、私が日本で唯一 と尊敬する、若き天才。



この仕事もまた、「MPW」同様レベルだ。








リア・センターキャビネット(オプション)



 この大型キャビネットは、オプション装備品。



 「キャビネット」は、「大」「小」、2種類から選択。


  
 「ソニーのTV」を選択の場合、必然と、当「大」キャビネットとなる(高額)。



 ウォールナット張り、正面のフタは、センターで 左右対称模様、、芸術的「杢・模様」。



 今は、TVは外して、音楽用「iphone・ケーブル」と「USBケーブル」を装着している。


 
 これは、フロント・シートの中央にも、隠してあり、前席でも後席でも使えるようにしている。


  
 下、2段は引き出しだ。







折りたたみ式の「ジャンプシート」が2個・・・これは本来、、そう、例えば、リアシートに陛下と



某国・国王がお座りになった場合に、双方の通訳が座る席だったりするので、一段低く、リア席と



対座にはなっていない。



このクラスの車を購入するオーナーにとっては、必要装備だったのであろうが、。



今となっては、どういう風に使用するかというと・・・子供用の席か、、「足置き」。



ファンタム6のフロント・シートのパターンにも注目していただきたい。



イスは、セパレート式で、各前後にスライドする。



一見ベンチシートのように見えるが、収納式肘掛が、4本隠れている。



ご想像のとおり、この肘掛がなければ、、つるつるの1枚革シート、、コーナリング時など お尻が



すべって しょうがない。



そこで、肘掛の登場となるわけだが、、



これを出しておくと、予想以上に がっちり体をサポートしてくれる、、しかも安全。



ただ、このファンタム6のFシート座面が、1枚革で つるつるの理由は、リアシートに座るオーナーが乗り



降りする際など、すばやく、左右 どちらのドアからでも出れるよう運転手は、お尻を滑らせて移動するた



めだ。(と、福野 礼一郎さんに ご教授いただいた)



実際に 滑らせてみたが、、いい具合だった。







ファンタムのシートは、フロントよりリアの方が着座位置が高くなっている。真横から見ると分かるが。



これは、馬車の時代からの伝統で、オーナーの方が高い位置に座り、かつ、見晴らしもよいように設計



されているからだ。







本来、付いていなかったフロントのオーディオ(CDプレーヤー)を増設した。



当社で、コンソール下にオーディオBOXをワンメイクで製作、、アルミで整形し、同色レザー張りとして



いるので違和感はない。







当個体の「定員」は、「8人」。




現行「ファンタム」のMAX定員は、「5人」




大人数で、「王様ごっこ」ができる。



 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 





V8 OHV 6227cc 



総アルミ合金製・ハンドビルド エンジン  SUツインキャブ  4速コラムAT





当個体の機関系は「特別」だ。




ロールス製エンジンは、手組み、多くの職人が在籍しているが、「ファンタム6」クラスともなると、



頂点職人が担当するのは、当然のこと、



こんな話を聞いたことがある。



天皇陛下のロールス・ロイス「コーニッシュV」を整備した「元・陛下のメカニック」 曰く:



「エンジンが、こんなに静かで、スムーズに回るコーニッシュは初めてみた」 と



その個体も、当然ながら、頂点職人さんが担当したのは間違いなし。




ロールス社の職人さんは、どなたも「最高」だったが、「頂点」は 別に 存在したようだ。



だから、「ファンタム6」のエンジンは、最初から「特別」、



さらに、当個体の整備は、その「元・陛下のメカニック」が担当した。売約後、更に、もう一度。



それって、、前述のとおり、「陛下と同じ待遇」なのだ。




師匠は、今、うちからの仕事(整備)しかしていない。




そう、この「待遇」と「歴史」を体験できるのは、弊社販売車のみ、それも、師匠に依頼した個体のみ。




それが、当個体だ。



だが、その師匠の引退も近い。



師匠に整備していただいた個体は、それだけでも「特別」、、












毎度、書かせていただいているとおり、この必要以上に頑丈なエンジンに、心配は ご無用。



100マイル=160万キロ耐久設計エンジン



このエンジンの最後を看取るには、、こちら側の 寿命が 足りない。



もちろん、それは、正しい整備を施していることが条件、



弊社の納車整備は、「240項目」、、もう一度、悪い箇所がなくとも、一から万全をつくす。







キャブレターは定番のSUツインであるが、「ファンタム」は、結局、最後の「ファンタム6」



(1990年シルアル)まで、この「SUツイン」のままであった。



これは、複雑なコンピューター制御のものを使うより、整備性を重視したためで、いかなる場所においても



、簡単に直すことできる・ことを優先してのこと、、。






ファンタムをオーダーすると完成までに1年から2年ほどかかったのだが、、、完成まじかになると、



オーナーの元にロールス社から手紙が届く、




運転手をロールス社に送るように(任意)・・・運転手専用の教習所があったからだ。




この教習所では2週間かけて、運転の仕方、マナー、車の磨き方、整備までもを教わる・・・



そうして、教育の終わった運転手とともに、車(ファンタム)も納車される・・というわけだ。



だから、運転手でさえ整備のしやすいSUツイン・キャブにこだわった。



この教習所、卒業するとロールス・マーク入りの帽子を授与された。



ただし、教習内容は、尋常ではない・・



例えば、バックで、なるべく後ろを振り返ることなく縦列駐車することを、教習コースでなんども練習させ



られる・・後ろを振り向いて、オーナーと目が合うなんてのは、とんでもない・・ご法度。



ロールス運転手は、英国では高給取りだったが、その理由は、腕も人間性も知識も高次元だったから。



だから、「ファンタム6」のミラーは、小さい。



これは、オーナーの誇り。




「うちの運転手は、大きなミラーを必要とするほど ヘタじゃない」







ドアの開閉の仕方ひとつとっても、、例えば、閉める際、6インチ手前で一旦、ドアを止めてから閉める・



だの・・・エスコートの仕方でも男性の場合と女性の場合で異なるし、、女性の場合、目線を下にしていて



はいけない(おみ足を見てはならない)、とか、、。




運転手の心得編では日本人には理解できないほど厳格な決まりを教わる。



例えば、オーナーが火のついた葉巻を灰皿においたまま、車からでていった・・としたら・・運転手はどう



すれば好いか?



正解は、、、



その葉巻を ずっと、見てる・だ。



オーナーはすぐに戻ってくるつもりで、わざと火を付けたまま出かけたのかもしれないし、、



そして、その葉巻が灰皿から落ちそうになったら、落ちる直前に手で拾う。



例えば、誰かの自宅のパーティに招かれ、車を乗りつけたとき、運転手が、一番先に行なうことは?    



正解は、



その家の執事に、その家の「しきたり」を聞く・だ。








ファンタムのシャーシは大型トラックのごとく頑強だ。



例えば、武装した集団の車に前方を塞がれた場合、運転手は、オーナーの指示さえあれば、迷わず、アクセ



ル全開、、前にいる車を吹っ飛ばして、逃走しなくてはならない。



そのため、ファンタムの縦方向の頑丈さは乗用車レベルのものではない・・装甲車の役割も果たす。



たとえ、マシンガンでラジエーターが蜂の巣にされたところで、このエンジンが止まることもない。




国家君主や世界中の超金持ちにとって「ファンタム6」に乗るは、生命保険でもあったのだ。







伝説の車「ファンタム6」は、幾多の実際の逸話に基づいて語り継がれていくことであろう。




とはいえ、



日本で乗るなら、そこまで かしこまって乗る必要も、まったくない。



要は、楽しければ、それで好いのだ。



それが、階級制度のない日本に住むメリット、、ニッポン・バンザイ!



お薦めは、オーナー自らハンドルを握る。



運転するのに難しさは何も無く、、確実に至福のときを味わえる。



ファンタム6を運転できるなんて、なんて幸運なんだ・と思って好い。



どこへ出かけていっても待遇が違う・・・1流どころのホテルやレストランなら、尚更、



おまわりさんには敬礼されるし(実際にされたこと有り)。





特に当個体の場合、外装色:「ソリッド・ブラック」は、陛下の「6」と同じ、



内装色も同系色であるから、「陛下のファンタム」と同じにみえてしまう。




日本、、いや 世界中、乗っている車の格で、暗黙の階級制度があるのだ。



ってなことは、皆さん、実際に経験済みであろう。





しかし、ここは あくまで お気軽に乗るってのが 粋、、



リア・シートに家族を乗せて お散歩にでも出かけると 楽しそうだ。



嫁さんは、きっと、車に興味がなく、、:「なんだか、この車のシート、ふかふかね〜」



くらいのものだろう。



そんな時は、言ってやりたい、、



「うん、そうでしょ、某国国王も、今の その席に座ってたんだから」







走らせてみた:




どでかいアルミのドアを そっと開け、運転席に滑り込む、




広いっ



後部シートよりは低い位置に、とはいえ、十分な目線の高さ、



車の大きさとは反する小さなキーを差し込み、右に1段回して、5秒 待つ、



この間に、リアタイヤ辺にある燃料ポンプから、ガソリンがキャブまで運ばれてくる、



アクセルを 1回 カラ踏み、



キーを右に回す、キュルキュルくらいで、エンジン始動、



オートチョーク、チョークはない。



勝手にエンジンが温まるまで、高回転を続けてくれる。



3分ほどで、完全に温まり、アクセルを もう一度 踏み込むと、アイドリングは



ぐんっと低回転(適正回転)に落ちる。 温まっていないと、回転は落ちないので判断できる。





異例に細身のシフトレバーを「D」の位置に入れ、サイドブレーキ解除、



走り出す、



思った以上のトルクに初めて方は驚くだろう。



この巨体を、ものともせず、加速、、普通に速い。



乗り心地は、絶妙 としか言いようがない。



世界の頂点車を語るには、私など、100年早い が、少なくても、日本では、もっとも多くの



「ファンタム6」に乗っている自負はある。



善し悪しの判断はつく。



この個体は、、さすが師匠整備



「陛下のファンタム」と同じ乗り心地 というわけだ。




最高っ!



やっぱ、運転することを、お勧めしたい。




最高級の大型クルザーのごとし、、



クルザーは大きいほど 乗り心地が良くなるのと同じだ。



とはいえ、、う~ん、後部シートで、「王様ごっこ」も捨てがたし か。



前でも後ろでも遊べる 一挙両得。





こんな凄すぎるクルマを作った「MPW」も 今はなし。



「ファンタム」の血脈は、この「6」で終わり。あとはなし。







この個体は、あと100年先までは生き続けるだろう。




そのころには、この解説文をお読みいただいている皆さまも、、いない。




この個体に利益など度外視したレストアを施したのは、



「一時預かり人」として後世のオーナーたちに恥ずかしくないよう任務を遂行したまで。




そう、私たちは、所詮、一時だけの預かり人でしかない。




だが、、





その任務こそ、最高に幸せな使命なのだ。




この「作品」、この先、仮に、世界の どの国に移住することになったとしても、



自慢できることだけは間違いない。







30年後、、50年後、、




この「6」のオーナーが いうだろう、、








「昔、日本にあった シーザー って会社が レストアしたらしいぜ」





 
 私は、桃源で にやり と笑う、、、